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COMIC MARKET 66 2004/08/15 SUN 西 あ -06a.

◆ 告知 ◆

「らーん」〈ぱんぱん、と手を叩く〉「藍、居ないの?」
〈台所の方から〉『……は、はいっ。ただいまっ』〈走ってくる。息を切らしながら〉「い、いかがなさいましたか」
「たいくつ」
「――は」
「ひま」
「はぁ」
〈扇子を開いて口元を隠しつつ、目だけで笑う〉「せっかくの夏休みなんだから、どこかに遊びに行きましょう」
(いつだってお休みじゃないか?)〈←言えない〉
「何か?」
「い、いえ」
「さて……どこに行こうかしら」〈そわそわ〉
「――あの、ゆかりさま」
「何?」
「もしかして、今すぐ出掛けるおつもりですか?」
「そうね。今すぐ行きたいわね」〈扇子を閉じ、ぴゅーっ、と振ってみせる〉「ぴゅーっ、って」
「準備とかしましょうよ」
「藍って、そういうタイプよね」
「はぁ」
「私は今、地図のない旅をしたいタイプなの」
「ははぁ」
「でも、本当にアテもないのはイヤだから、あの巫女とか魔女とかメイドとかのところに行こうかしら、というタイプね」
「はははぁ」
「じゃあ、行くから。お供なさい」〈今にも出発しようという気配〉
「……って、い、いや、いやいやいやいや。お待ちくださいっ」
「何よ」
「何よ、ではなくて……もうすぐお昼です」
「……」〈おなかを押さえる〉「そうね」
「今すぐ出掛けるとなると、行った先でまず、食べるところを捜すことになります」
「そう、ね。確かに」
「しかしあちらに、まともな食堂があるとは考えにくい。となれば、お昼を食べ損ねることになりかねません」
「それは……おなかが空くわね」
「その通りです。ですからせめて、お昼をお召し上がりになってからに」
「……もう、できているの? お昼ごはん」
「これからこしらえようか、というところだったのですが」
「それなら……」〈いいこと思いついた、という感じで、ぱんっ、と手を打つ〉「そうね。お弁当を作りなさい」
「は」
「――お、おべんとう?」
「持って行けば、食堂を捜さなくても済むでしょう?」
「持って行かなくても、こちらで食べて行けば済むのでは」
「判っていないわね貴女は。旅先で食べるのがいいんじゃない」
「し、しかし、荷物になりますし」
「貴女の荷物にはなっても、私の荷物にはならないのではなくて?」
「うぐ」
「決定」
「――そ、それに、何というかっ、その」
「決定、と言ったのが聞こえなかったかしら」
「い、いえ、そうではなくっ」
「じゃあ、何?」
「その」
「あ、あの、えぇと……」
「あ!」
「そ、そうです、そうですよ紫様っ」
「何が」
「げ、下界は夏だ、ということです。暑いです。お弁当などイタんでしまいます」〈もっともらしく肯く〉「いけません」
「……ふむ」〈とんっ、とんっ、と閉じた扇子で顎を叩く〉「それは――一理あるわね」
「えぇ、えぇ、そうですとも」
「――ですからおうちで食べてから行きましょう」〈ほっとする――が〉
「一理はあるけど……気に入らないわね」
〈冷や汗〉「な、何が」
「貴女のコトワリに動かされるのが」
「! そ、そんな!」
「何が何でも、うちでは食べたくなくなってきたわ」
「し――しかし、お弁当はダメですし、空腹を我慢しなくてはなりませんし……」
「私を誰だと思っているの?」
「え」
「私の名前を言ってごらんなさい。私の式神」
「や、やくもゆかり、さま……?」
「そう、八雲紫。――この八雲紫が、その程度の空腹にすら耐えられないとでも思って?」
(でしたら、私のコトワリにも耐えてくださいよっ)〈←言えない〉


 ――というわけで、
 コミケ 66 にお出掛けします。


「おでかけ、おでかけ」

◆ 配置 ◆

 2004 年8月 15 日(日曜日)・コミケ3日目
 西館第2ホール「あ」 06a 「無限夜桜同人誌出版部轟天社」

◆ だしもの ◆

* 新刊「 Black out/BAROQUE Words 」 - A5 版 Leaf Key 中心二次創作小説本
* 新刊「東方対話片 04 The Fourth Loving Beat 」 - A5 版東方シリーズ二次創作対話形式・小説本

* 再版「東方対話片 03 The Progressed Third 」
* 再版「東方対話片 02r The Second Detonation 」
* 再版「東方対話片 01r The First Resort 」